筋トレや運動をはじめても、翌日や翌々日に筋肉痛になってしまい、つらい思いをしたことはありませんか?
筋肉痛はなぜ起こり、翌日や翌々日に痛みが出てくるのでしょうか。
筋トレで筋肉痛にならないためも、どういった運動が筋肉痛になりやすいのか、原因を理解しておきましょう。
また、筋肉痛が起きたときに早く回復するポイントもあわせてご紹介します。
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どうして筋トレの後に筋肉痛は起こるのか?
筋肉痛とは運動に伴って起こる筋肉の痛みのことで、一般的には、運動が終わった数時間後から翌日~翌々日というように、時間を置いて起こる「遅発性筋痛」を「筋肉痛」と呼びます。
普段あまり使っていない筋肉を急に使ったり、特定の筋肉を使いすぎたりすると、筋肉を構成している筋線維にごく小さな傷がつきます。
すると、傷を修復するために免疫機能が働き、白血球などが集まってきて炎症を抑えようとします。
その際に、発痛物質であるブラジキニンやプロスタグランジン、ヒスタミンが発生して、筋肉を包んでいる筋膜を刺激し、痛みの信号として脳へ伝わります。
そして筋肉痛として痛みを感じるのです。
以前は、運動したときに生じた乳酸が原因との説がありましたが、筋肉痛があるときに乳酸値が高くないことから矛盾点が指摘されています。
なぜ筋トレの翌日〜翌々日に筋肉痛になるのか?
筋トレや運動をした当日ではなく、翌日〜翌々日から筋肉痛が起きてくるのは、筋トレによって筋肉が損傷したのを修復する際にできた発痛物質が筋膜を刺激し、痛みを感じるまでに時間差があるからと考えられています。
普段あまり使っていない筋肉は、毛細血管が十分に巡っておらず、損傷した筋線維に血液成分が集まるまで時間がかかるため筋肉痛になるまでに、より時間がかかります。
筋肉痛を引き起こす筋肉の運動について
運動するとき、筋肉を収縮させて力を生み出しています。
この筋肉の収縮運動には、筋肉痛を引き起こしやすい運動があります。
運動による筋肉の収縮の仕方には以下の3種類に分けられます。
1.エキセントリック(伸張性)運動
筋肉が伸ばされながら力を生み出す。バーベルを下ろす、階段を下りるなど。
2.コンセントリック(短縮性)運動
筋肉が縮まりながら力を生み出す。バーベルを持ち上げる、階段を上るなど。
2.アイソメトリック(等尺性)運動
筋肉伸縮なく力を生み出す。プランクや腕相撲など。
これらの3つの運動のうち、もっとも筋肉痛を起こしやすいのは、筋肉が伸ばされながら力を生み出すエキセントリック(伸張性)運動です。
筋線維への負荷が大きくなるため、損傷が起こりやすくなるからです。
筋トレは筋肉痛の後の超回復を狙っている
筋肉痛の原因となる筋線維の小さな傷は、やがて修復され、修復されたときには、以前より強くなります。
この修復されて筋肉が強くなる過程を「超回復(ちょうかいふく)」といいます。
筋トレの後に筋肉痛が起きるということは、聞いていると言う証拠。
その部位の筋肉が超回復によって、より強くなるということです。
効率よい筋トレは、超回復をしてから行うことが望ましいです。
1つの筋肉をトレーニングしたら、2日はなにもせず休養したほうが効率的です。
筋肉痛が起きたらその部位は使わず筋肉を修復させる時間に当てましょう。
筋肉痛にならないために! 筋肉痛の予防方法
普段からよく体を動かし、血行をよくしておくことが一番の予防となりますが、予防するポイントをいくつかまとめます。
1.筋トレ前のウォーミングアップ・筋トレ後のクールダウン
通常、あまり動かさずに固くなっている筋肉をウォーミングアップさせましょう。
ウォーキングや軽いジョギングで血行をよくし、柔らかく動かせるようになると運動パフォーマンスも向上し、ケガ防止にもつながります。
実際の運動に近い動きを取り入れた柔軟性を向上させる動的ストレッチがオススメです。
筋トレ後のクールダウンでは、ストレッチをし、筋肉の動きを急に止めないことが大切です。
2.アイシングで冷やす
また、筋肉が熱を持っている場合は冷やすようにします。
アイシングによって温度の上昇した筋肉の炎症を周囲の細胞に広がることを防ぐことができます。
アイシングは、皮膚の感覚が鈍くなったらアイシングをやめ、感覚が戻ったら再開するという流れを2回から3回行います。
3.冷やした後は入浴で温める
筋肉が落ち着いたら、入浴して血行をよくすることも筋肉痛を残さない有効な手段です。
4.栄養を補給する
筋肉が損傷したあと30分以内の食事は筋肉の修復と回復に栄養を使えますので、タンパク質やミネラル、糖質、ビタミンをしっかりと摂ることが大切です。(乳製品、おにぎり、ビタミンの多いフルーツなど)
タンパク質は、筋トレによって傷ついた筋肉を修復するのに使われ、糖質は運動で消費されたエネルギーを補うための筋肉の分解を抑えるのに役立ちます。
ビタミン・ミネラルは汗などにより失われたり、エネルギー効率をよくするため体で消費されたりしているので、補うことが大切です。
Girl Fit編集部まとめ
- 筋肉痛は筋肉が損傷したのを治すときにできる発痛物質によって起こる
ブラジキニンやプロスタグランジン、ヒスタミンなど - もっとも筋肉痛を起こしやすいのは、筋肉が伸ばされながら力を生み出すエキセントリック(伸張性)運動
- 筋トレをして筋肉痛になってしまった時は2日は休養する
超回復によってより筋肉が発達するのでトレーニングはしない方が良い - 筋トレ前のウォーミングアップ・筋トレ後のクールダウン、栄養補給をしっかりと