「筋肉をつけていくにも、そもそも筋肉って・・・?」
筋トレの知識を持っている方やトレーナーの方は「BODYメイクは理論」とよく言われます。
難しい筋肉の説明は女性には覚えづらいと思いますが、筋肉にはどんな働きと種類があって、どのような仕組みとなっているのかといった知識も多少は知っておいたほうがいいです。
このページは筋肉について簡潔にわかりやすくまとめたページにしていきます!
CONTENTS
筋肉の3つの分類と主な働き
筋肉とは伸び縮みを特性とした細長い筋細胞(筋繊維)から構成される組織のことでたくさんの神経や血管、結合組織が挟まるように存在しています。
筋肉の役割は体を動かす運動だけではありません。
呼吸運動や胃腸の消化運動の役割も果たしています。
筋肉の種類は脊椎動物では3つあり
- 骨格筋(横紋筋)
- 平滑筋(内臓筋)
- 心筋
に分けられますが、当サイトで「筋肉をつけよう」とうたっている筋肉とは骨格筋(横紋筋)のことををさしています。
骨格筋(横紋筋)は横紋が見られるため横紋筋(おうもんきん)ともいい、自分の意志で自由に動かせる筋肉です。
腹筋、背筋、お尻や腕、脚の筋肉などのことを言います。
骨格筋には2種類ある? 遅筋(赤筋)と速筋(白筋)って?
骨格筋(横紋筋)は遅筋線維(赤筋/タイプI)と速筋線維(白筋/タイプII)の2種類に分類されます。
簡単に言うと、遅筋はマラソンなどの持久力に優れた運動をするのに向いている筋肉で、速筋は短距離走など瞬発力に優れた運動をするのに向いている筋肉です。
<出典 http://fitstar.com>
「有酸素運動に使われる」遅筋(赤筋/タイプI)
遅筋は主に脂質をエネルギー源とし、運動する際、酸素を使用しながら収縮をする筋肉です。
赤いタンパク質の1種(ミトコンドリア、ミオグロビン等)を多く含み、筋肉自体が赤い色をしています。
有酸素運動である水泳やジョギングといった持久力が必要な運動に向いていて、力は小さくも疲れにくいといった性質を持っています。
また、筋肉自体が太くならず、細い筋肉です。
わかりやすくいうと、マラソンランナーは脂肪が少なく、体の線が細いですよね。ヨガをインストラクターの方も細い方が多いです。筋肉はしっかりありますが、細いままという印象です。
当サイトでは「筋トレ筋トレ」いってますが、マラソンランナーのような細い筋肉を持ったBODYを目指したいという方は、有酸素運動であるジョギングを行うといいでしょう。
ちなみに・・・
編集部Yのおじいちゃんは社交ダンスの先生なのですが、「姿勢を保つ」という筋肉は「遅筋(赤筋/タイプI)」らしく、細く締まったカラダをしています。
90歳を越えても腰も曲がらず美BODYです。
「無酸素運動に近い」速筋(白筋/タイプII)
速筋は運動の際に体内の糖をエネルギー源として使用し、運動する際、酸素の使用量が少ない筋肉です。
無酸素運動であるダッシュやジャンプといった瞬発力が必要な運動に向いています。
赤いたんぱく質の1種(ミトコンドリア、ミオグロビン等)の含有量が少ないため、筋肉自体が白い色をしています。
速筋(白筋)と遅筋(赤筋)をイメージするのによく用いられるのが魚の赤身と白身の話です。
マグロやカツオなどの回遊魚は長距離を移動するために筋肉における遅筋(赤筋)の割合が多くなります。
遅筋(赤筋)=赤身ということです!
反対にヒラメやカレイなどの白身魚は海を動きまわらず、獲物を捕らえるため筋肉における速筋(白筋)の割合が多くなります。
速筋(白筋)=白身ということです!
速筋(白筋肉/タイプII)の中にはさらに2種類に分かれる
ざっくり遅筋と速筋を説明するとこうなりますが、実は速筋はさらに2分類され、遅筋と速筋を合わせたような中間筋が存在します。
「有酸素運動と無酸素運動の両方使われる」速筋(白筋/タイプII a)
遅筋と速筋の間をとったような性質を持っていて、エネルギー源を作り出す際に、酸素を使った代謝と酸素を使わない無酸素代謝の両方を利用します。
まさに赤筋と白筋の融合で、色も赤と白を混ぜたようなピンク色をしています。
速筋ですが「中間筋」というイメージがわかりやすいかと思います。
「無酸素運動に使われる」速筋(白筋/タイプII b)
エネルギー源を作り出す際に酸素を使わない無酸素代謝を利用します。
力強く速い動きに優れており、無酸素運動であるダッシュやジャンプといった瞬発力が必要な運動に向いています
ジョギングなどの持久力の必要な運動には向いていません。
先ほど説明した「速筋」というイメージそのものであるのはこのタイプII bであると言えます。
表でまとめると・・・
筋繊維の種類 | 遅筋 | 速筋 | |
タイプI | タイプII a | タイプII b | |
色 | 赤 | ピンク | 白 |
ミトコンドリア、ミオグロビンなどの含有量 | 多い | 少し | 少ない |
運動中の酸素の取り込み | 酸素を取り入れ運動する | 有酸素と無酸素を融合させて運動する | 酸素を取り入れず無酸素で運動する |
疲労度合い | 疲れにくく乳酸が溜まりにくい | 疲れやすい | とても疲れやすく乳酸が溜まりやすい |
筋肉のパワーと収縮速度 | 力は弱く、遅い | 力は強く、速い | 力はとても強く、とても速い |
筋トレでの筋肉の太さの変化 | かわらない | 太くなる | 太くなる |
ボディビルダーのように筋肥大を目指している方たちは、高負荷で無酸素の筋トレを取り入れることで、この「速筋(白筋/タイプII b)」を発達させ、筋肉を太く大きくしています。
筋肉の筋繊維の割合は生まれつき? 変えられるの?
筋繊維のタイプの種類の割合は、日本人は速筋の割合が約55%、遅筋が45%と言われています。
筋線維組成は主に遺伝で決まっていますが、持久的トレーニングによってタイプIIaおよびタイプIIbの速筋(白筋)はタイプIに変化することが確認されています。
つまり持久的トレーニングによって速筋が遅筋に変わるということです。
逆の筋トレによって遅筋を速筋に変えられるかどうかはまだはっきりとわかっておらず、まだ研究の段階です。
ただし、タイプIIbが減ってタイプIIaが増えるのは確認されているそうで、速筋の中で遅筋化は進むようです。
タイプIの遅筋線維が減るかどうかも研究成果が分かれているそうです。
Girl Fit編集部まとめ
- 筋トレで鍛えようとしている筋肉とは「骨格筋」のこと
- 骨格筋には遅筋(赤筋)と速筋(白筋)の2種類がある
- 遅筋(赤筋)はマラソンに向いていてマラソンランナーのような細くて持久力のある筋肉
- 速筋(白筋)短距離走に向いていて太く速いパワーのある筋肉
- 遅筋と速筋の割合の決定は遺伝が大きいが、トレーニングによって速筋を遅筋化することはできる。